ポジティブ思考は、私達の日常生活において幸福感を与えてくれたり、困難に立ち向かう力を与えてくれることで知られています。
しかし、ポジティブ思考であることはいいことばかりとは限りません。
ポジティブ思考にはいくつかのデメリットや注意点が存在します。
この記事ではポジティブ思考のデメリットについて紹介していきたいと思います。
ポジティブ思考のデメリットも知っておくことで、ポジティブ思考による悪影響を事前に回避することができ、よりバランスの取れた日常生活を送れるようになります。
基本ポジティブ思考なんだけど、なんだか疲れを感じる、ネガティブな自分から抜け出したいと思っている人に役に立つかもしれませんので、興味ある方はぜひご覧ください。
ポジティブ思考のデメリット
ポジティブ思考には以下のようなデメリットが存在します。
- 問題解決能力の低下
- 成長のチャンスを逃す
- 人間関係の悪化につながる
- 過度なストレスを抱えてしまう
このように、いいことばかりだと思っていたポジティブ思考にもいくつかデメリットが存在します。
過剰なポジティブ思考による行動は、時には自身や周囲の人たちに悪い影響を与えてしまう可能性があります。
ではこれから、過剰なポジティブ思考による行動でどのような悪影響を及ぼしてしまうのか見ていきましょう。
問題解決能力の低下
ポジティブ思考の過剰な信念は、問題解決において以下のように冷静な判断や対策を講じる能力を低下させる可能性があります。
- 現実逃避
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現実問題や障害を無視する傾向がある。
困難な状況や負の感情を無視し、ポジティブな視点だけにフォーカスしてしまうことで、問題に適切に対処することができなくなる場合がある。
- 問題の見落とし
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問題を過小評価してしまう。
状況や課題の負の側面を見落とし、取り組むべき改善点や対策を見落としてしまう可能性がある。
- 詰めが甘くなる
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「ここまでやったのだから大丈夫だろう」と、後のことを適当に考え気が緩んでしまうことで、最後の最後でやらかしてしまうこともある。
人間関係の悪化
ポジティブになりすぎて以下のようなことがあると、人間関係の悪化につながってしまう可能性があります。
- 自己中心的になる
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他人のネガティブな意見や批判を受け入れなくなる場合があり、対話や協力関係を損なう可能性がある。
- 過剰な幸福アピール
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自身の成功や幸福を過度にアピールすることで、他人の嫉妬や反感を引き起こすこともある。
- 周囲にプレッシャーを与える
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過度なポジティブさは周囲の人にプレッシャーを与える場合があり、時にはうっとうしがられることもある。
- ネガティブ自体をを理解しようとしない
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ネガティブな感情や苦悩している人に対して理解を示しにくい場合がある。
たとえば、
「ポジティブでいればすべて解決するのに」
「ネガティブでいるのは時間の無駄だよ」
「とにかく前向きに行こうよ」
など、ネガティブでいることを理解せず、ポジティブでいることばかり押し付けてしまうと相手をさらに追い込んでしまう可能性もあるので、相手の立場になって考えてあげることが必要。
成長のチャンスを逃す
過剰なポジティブ思考により以下のようなことから成長のチャンスを逃してしまっているかもしれません。
- 過度の楽観主義
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楽観的な考え方は素晴らしいことだが、楽観視しすぎる場合リスクや失敗の可能性を無視してしまうことがある。
ある程度のリスクや失敗は成功にもつながるのでいいのですが、自分の許容を超えたリスクの場合は致命傷になりかねないので、とても注意が必要。
- 冷静な判断ができない
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ポジティブになりすぎると冷静さを失うこともあり、自己成長に必要な反省や自己批判を妨げることがある。
- 自信過剰
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自信過剰により「自分の考えは正しい」「自分は間違っていない」など自身の弱点や不完全さ、過ちを認められず、失敗から得られる可能性を無視してしまうこともある。
過度なストレスを抱えてしまう
どんなこともポジティブに考えることはいいことですが、度が過ぎると以下のように自身に負担をかけてしまうこともあります。
- 無理な負担とストレス
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自己に対して過度な責任やプレッシャーをかける傾向がある。
常に成功や幸福を求める一方で、失敗や困難を許容する余地がなくなり、結果として過度のストレスや疲労を引き起こすこともある。
- 心の悲鳴に気づかない
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たとえば、どんなに仕事がつらくても「仕事が大変なのは当たり前」「みんなも頑張っているのだから甘えてる場合じゃない」というように、心がすり減るような思いをしていても無理にポジティブでいようとする人がいます。
しかし、そんな無理をした状態が続けばいずれ限界はおとずれ、うつ症状や不安障害を引き起こしてしまう可能性もある。
- 燃え尽き症候群になる可能性
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何事もポジティブに考え、長期に渡って目標をあきらめず達成した場合、目標の喪失感から突然燃え尽きたようにやる気を失ってしまう、燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)になってしまう恐れもある。
ネガティブ思考にもメリットがある
良いイメージの多いポジティブ思考にもデメリットはあります。
逆に、悪いイメージの多いネガティブ思考にもメリットはたくさんあります。
ポジティブとネガティブどちらの思考にも良し悪しがあるということですね。
どちらか一方の思考に偏ってしまうと、自身や周囲の人たちに悪い影響を及ぼしてしまう可能性があります。
そうならないためにもポジティブ思考だけではなく、ネガティブ思考のメリットやデメリットも知っておくことが必要です。
そして、その2つの思考をコントロールして、自分にとってちょうどいいバランスに保っていくことが大切です。
ネガティブな感情のメリットとデメリットについてはこちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
まとめ
以上、ポジティブ思考のデメリットについて紹介してきました。
ポジティブ思考というのは心の健康や自己成長にとって重要なことであり、困難な状況に立ち向かう力を与えてくれます。
しかし、過度なポジティブ思考は、時には現実逃避や人間関係の悪化につながる場合もあります。
ポジティブ思考の悪い部分に支配されてしまわないように、ポジティブ思考のデメリットにもしっかりと目を向け、感情を上手にコントロールできるようにしていきましょう。