「日経平均史上初の4万円突破!」
「ニューヨークダウ史上最高値更新!」
近頃テレビやネットでは投資の話で盛り上がっていますね。
さらに2024年から新NISAも始まったこともあり、今まで投資に興味がなかった人でも投資を始めてみようかなと考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、「投資がブームみたいだからやってみようかな」と、流行っているという理由だけで投資を始めるのはとても危険かもしれません。
新NISAは税金面でとてもお得な制度ですが、やはり投資なのでリスクが伴います。
この記事では投資をはじめる前にやっておきべき大切なことについて紹介していきます。
新NISAに興味があり、これから投資を始めようとしている人は、投資をするにあたっての大事なことに気づけるようになりますので、どうぞご覧ください。
なお、新NISAの制度を活かせる長期投資を前提に話を進めさせていただきますのでよろしくお願いします。
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新NISAの口座で投資をはじめる前の大切な3つこと
通常、株式で得た利益には20.315%の税金がかかります。
ですが、新しく始まったNISAの口座で運用すれば、利益に対して税金がかかりません。
この税金面で優遇されることが新NISAの最大のメリットではないでしょうか。
他にも新NISAには様々な特徴がありますが、この記事では割愛させていただきます。
税金面ですごくお得な制度といえど株式投資はリスクの高いものになります。
株式投資の世界では、すべて自己責任で行わなければなりません。
「投資なんてやるんじゃなかった」なんて後悔しないためにも、投資をはじめる前には以下の3つのことやっておいてください。
- 目標金額を明確にする
- 生活防衛資金の確保
- 株価暴落時の心構え
これらの3つのことはとても大切なことですので、順番に解説していきますね。
1.目標金額を明確にする
まずは、将来いついつまでにいくら必要なのかということを明確にしておくことです。
当然ながらゴールが決まっていなければ適切な計画は立てられません。
投資を始めようとしている人や、すでに始めている人に「将来必要なお金は決まっているのか?」と質問をしてみると、意外とわかっていない人が多かったです。
中には、「他人よりも裕福に暮らしたい」とか、「NISAをフル活用して最速でお金持ちになってやる」などの理由から、多額のお金を投資につぎ込もうとしている人もいます。
投資というのは誰かと競い合ったり、最速でお金持ちになるゲームではありません。
それよりも自分に合った投資額で投資していくことが最も大切です。
では、自分は将来いくらあれば安心できるのでしょうか?自分に合った金額とはいくらなのでしょうか?その金額は現在の年齢、家族構成、生活スタイル、将来もらえるであろう年金の見込額などによって変わってきます。
これらのことを考慮しながら、将来必要なお金を明確にしてみてください。
毎月いくら積み立てたら将来いくらになるか?というのを知りたいなら、楽天証券の「積立かんたんシミュレーション」がおすすめです。
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会員登録もいらず無料で提供してくれていますのでご活用ください。
2.生活防衛資金の確保
「将来必要なお金も明確にできたし、毎月の投資額が決まった!」
「よし!投資を始めよう!」
でもまだ待ってください。
何度もいいますが投資にはリスクが伴います。
大きく資産を減らすことだってあるかもしれません。
株以外でも人生何があるかわかりません。
急な事態に陥っても私生活に支障がでないように、いざという時のための生活防衛資金を用意しておくことが大切必要です。
もし、生活防衛資金を持たずに株式投資を始めてしまうと、思いもよらない出費があったときに株を売らなければならなくなるかもしれませんし、突然職を失ってしまったなんてことがあったら、もはや株どころではないかもしれません。
他にも株価の値動きに慣れないうちは、株価が下落傾向の時は資産がどんどん減っていくので不安な気持ちでいっぱいになるはずです。
毎日不安すぎて株価から目が離せず、夜も眠れないかもしれません。
これは精神的にとても辛いことだと思います。
生活防衛資金を確保しておけば、いざ現金が必要になったときでも安心ですし、なにより生活防衛資金を持っていることは心の安定剤にもなります。
では、どのくらいの生活防衛資金を用意しておけばいいのかといいますと、一般的に生活費の3〜6ヶ月分あればいいといわれています。
これはあくまで目安です。
家族構成や夫婦共働き、独身一人暮らしなど、人によって生活防衛資金は変わってきます。
心配なのであれば生活費の1~2年分くらいを目標にしてみるといいかもしれませんね。
まずは自分にはどのくらいの現金の備えがあれば安心なのか考えてみましょう。
もし、「生活防衛資金なんて全然ない」「貯金に回せるお金がない」という人は、まずは以下のことをしてみてください。
- 固定費の見直し
- 浪費を減らす
- 不必要な保険の解約
- 副業などで収入をを増やす
なかなかお金が貯まらないという人は、必要最小限のもので暮らすミニマリストの考え方やお金が貯まる人の特徴の記事もおすすめです。
3.暴落時の心構え
長期投資で資産を増やしたいと考えているのであれば、20〜30年という長い期間株を持ち続ける必要があります。
未来のことは誰にもわかりませんが、10年に1度くらいは株価大暴落に直面すると思っておいてください。
例えば、2008年に起きたリーマンショックでは、日経平均株価は40%を超える下落率を記録しました。
こうした大暴落時に株を持っていると、自分の資産がみるみるうちに減っていくので不安でたまらなくなるはずです。
そして、それに耐えきれず株を手放すことになってしまうかもしれません。
長期投資では、株を途中で売ってしまうと計画が台無しになってしまいます。
株価は上がったり下がったりを繰り返すのがあたりまえです。
こちらは全世界株式(MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)の1990年~2020年の30年チャートになります。
全世界株のように広く分散された株価の指数では、上がったり下がったりを繰り返しながらも20年~30年といった長い期間で見れば右肩上がりに成長してきたことがわかります。
例えば、全世界株式(MSCI ACWI)のような指数に連動する投資信託を、途中で売らずにずっと持ち続けてこれた人は複利の効果も味方につけ、資産を大きく増やすことができたはずです。
逆に途中で売ってしまった人は資産を増やせるチャンスを逃してしまったことになります。
長期運用では途中の株価は関係ありません。
もしも長期で運用を考えているなら、今後リーマンショック級のような大暴落が起こったとしても、冷静でいられるようなブレない心構えが不可欠です。
少額投資ならすぐ投資を始めてもいい
投資をはじめる前の大切なことを話してきましたが、「それを守っていたら始められないよ」という人、特に生活防衛資金が貯まらないから始められないという人は、少額からの投資なら今すぐ始めるのはありだと思います。
- 投資とはどんなのもなのかということがわかる
- ネット証券の操作方法がわかる
- 投資の勉強、経験になる
- 株価が下がってもダメージが小さい
「生活防衛資金を3年分、いや5年分貯まるまでは投資を始めないぞ」
「投資は怖いけど興味はあるけど、損をするのが怖いから完璧に投資について学んでからはじめよう」
確かにリスクに備えておくことはとてもいいことです。
ですが、備えることに時間を費やしすぎてしまえば、たとえ投資に興味があったとしても、いつまで経っても投資を始めることができません。
何事もまずはやってみることも大切なことですからね。
まとめ
以上、新NISAの口座で投資を始める前の大切なことについてお伝えしてきました。
- 目標金額を明確にする
- 生活防衛資金の確保
- 株価暴落時の心構え
もし投資で失敗したとしても人生終わりだなんてことにならないためには、投資をはじめる前の準備が必要です。
これから投資をはじめようと考えている人は、今回お伝えした大切な3つのことを実践して自分に合った投資スタイルを見つけ出してみてください。
最後になりますが、くれぐれも投資は自己責任です。
自分の負えるリスクの範囲内に収まるように、余剰資金などで投資するようにしましょう。