行動に移すための効果的な方法として、書籍「後回しにしない技術」イ・ミンギュ(著)についての要約になります。
前回は、「後回し」にしない技術の実行力のうちの「決心、実行、維持」の中で「決心」について要約しました。
今回は自分のやるべきことを実行に移す方法「実行」についてまとめましたのでどうぞご覧ください。
前回の記事、後回しにしない技術「決心」についてはこちらへどうぞ
後回しにしない技術「実行」
自分の決めた目標や仕事などでやるべきことを後回しにしないためには「実行」することが重要になってきます。
後回しにせず、物事を実行に移すためには以下のことをします。
- 実行するタイミングは?
- 「成功スパイラル」もスイッチをONにする
- 開始と終了の期限を決める
- トーマス・エジソンの考え
実行するタイミングは?
なにかを始めようとしたときのベストなタイミングはいつか?
それは常に「いま」です。
「~のあとでやろう」という言葉には、「今はしたくない」という強い拒否感が隠れています。
例えば「来月からたばこをやめよう」であれば、逆にいえば「いますぐ、たばこをやめるつもりはない」と言い換えたものになります。
特別な日まで決心を先延ばしにすることは、表向きはいくら変化を望んでも、内心では絶対に変化したくないと言っているのと同じことです。
高額所得者の生活習慣の研究で、高額所得者であればあるほど行動が早いという結果がでているとのことです。
彼らは、どうせしなければいけないことは早く処理する方が有利だということを体験から知っているのです。
「あとで」は人生でもっとも破壊的単語
重要な仕事を先延ばしにするのは、不幸な人の共通点である。
「あとで」「明日」「いつか」という単語をしきりに口にする彼らは、今はまだその時ではないと言って、実行を遅らせます。
「今は忙しいからあとでやろう」「来年になったら始めよう」と誓う。
しかし、新たなスタートのための完璧なタイミングなんてありません。
もっとも実践に適した日は「今日」であり、もっとも実践に適した時間は「いま」です。
決心を直ちに行動に移す姿勢がもっとも大切だとされています。
迷った時がベストタイミング
勉強しようかどうしようか。旅行に行くか行くまいか。
「しようかどうしようか」と迷っているときこそがベストタイミングです。
どうせやらなければならないことなら早く済ませてしまうことが大切です。
ものすごく無駄なのは、迷うことで時間を浪費していることです。
さらに、待っている間に頭の中にあった目標が消えてしまうことが本当に残念なことです。
将来、目標を達成したいなら、必ず「いま」なにかをしなければなりません。
もし、いま何かに悩んでいるのならばいますぐ行動に移しましょう。
成功スパイラルのスイッチをONにする
習慣を変えることはとても難しいと感じている方もいるかと思います。
ですが、ひとつの習慣を変えれば、次の習慣も次第に変えていくことができます。
欧米の人々を対象にした様々な研究では、「体重コントロール」と「所得水準」に非常に親密な関係があるという研究結果が出ているそうです。
例えば、ダイエットに成功すれば禁煙も成功する可能性が高まる。
一見、ダイエットと禁煙では全然関係ないことなのかもしれませんが、ひとつの成功から「~ができたなら~もできる」という考えを植え付け、さらなる成功に繋がります。
先程の「体重コントロール」と「所得水準」に親密な関係があるという研究結果がありましたが、ダイエットできたという成功体験が自信となり、その他の目標も次々に達成できるようになっていくことでスキルが高まり、仕事でも発揮させることで所得が増えていくのかもしれませんね。
どんなことでも長く続けてこそ成果が生まれます。
最初からあまり欲張ってはならない。決心を少しでも実行したら目標達成とみなすのがよいでしょう。
小さな目標をたくさん達成する
長続きを望むのならば、目標は大きく持っても、小さな単位から始めることが大切です。
小さな単位から始めて、それが成功したら次の単位に移る。これを繰り返すことで自信につながり、「成功スパイラル」のスイッチをONにすることができるといわれています。
大きな目標を小さな目標に分割することで成功した良い例の記載がありましたので、一部抜粋します。
子供に文字を覚えさせるために童話の本を毎日1冊ずつ読んでやろうとしたが、あまりに大変だったので、「1冊読んでやる」ではなく「1行読んでやる」に変えてみる。
目標を本に限らず、スーパーに行くときはチラシの文章を、散歩する時は通り道の看板や横断幕を読んでやるようにする。
その結果、負担が少ないので実行がすごく楽になった。そして子供も喜び、今では看板の文字をすらすらと読めるようになっていた。
「後回し」にしない技術の一文より
上記の例のように大きな目標では、最初の段階であきらめてしまうかもしれませんが、目標を小さくすることで難易度が下がり、目標を達成しやすくなるはずです。
- どんな偉大な成功にも最初の小さな一歩がある
- あなたの夢はなんだろうか?
- 今すぐ始められる小さな一歩はなんだろうか?
開始と終了の期限を決める
締め切りに人生をコントロールされる人の特徴
いつも大騒ぎして忙しく暮らしていながら、大して得るもののない人は多い。
一方で、余裕をもって仕事をしながらも充実した生活をしている人もいる。
前者は他人が決めた締め切りに従って動き、足元に火がついてから焦って飛び回わる。
後者は他人から与えられた締め切りを自分が設定した締め切りに置き換えるという習慣を持っている。
このようなことから、自分で締め切りを調整できなければ、結局は締め切りが自分の人生をコントロールすることになってしまうとされています。
いつか始めようと思いながらも、まだ始められずにいることは何だろうか?
それを実行に移す開始デッドラインはいつで、それを終わらせる終了デッドラインはいつか?
普段、先延ばしにしてしまって予定通りに終えられないことを全部書き出してみてましょう。
その中からひとつ選び、なぜ予定通りに終えられないのかを考える。
見つけ出せたら開始と終了のデッドラインを設定することが大切です。
- 終了デッドラインの設定
- 与えられた締め切りを前倒しして、自分だけの締め切りを決める
- 開始デッドラインの設定
- これを超えると達成できなくなる、いついつまでに開始するという最終ラインを設定する
- 中間デッドラインの設定
- 最終目標を小さく分割して、それぞれの中間デッドラインを設定する
トーマス・エジソンの考え方
発明王トーマス・エジソンのすごさを感じたエピソードが「後回し」にしない技術の書籍にありましたので引用します。
白熱電球を発明したことで有名なエジソンは、ふだん消化不良の持病で苦しんでいた。1885年7月13日、彼はエジソンン電気会社に向かう電車を途中でおりて、会社まで歩いていった。そしてその日、日記に「消化不良の苦痛を和らげることができるかと思い、オフィスまで3キロメートル歩く実験をした」と記した。このエピソードから、彼がどんな点で人より優れているかがわかる。
〜書籍「後回し」にしない技術より引用〜
このエピソードより、エジソンは自分の行動を「実験」だと定義しています。
彼はどんなささいな問題であっても、解決策を求めるために努力をしたなら、それを実験と考えます。
これを聞くと彼の名言を思い出します。
私は失敗したことがない
ただ、1万通りの上手くいかない方法を見つけただけだ
~トーマス・エジソン名言~
- すべてが実験んだと考えれば、人生は180度変わる
- 他の人が「経験」というところを「実験」と考える
- 実験と考えれば100%失敗することでも、その失敗から残るものがある
- 今までと違うことをして変化に気づき、そこからアイデアをひらめく
いちばんやりたくない仕事、いちばん恐れている仕事のほとんどは、あなたが絶対やらなくてはならないこと。人生の幸福と不幸、成功と失敗は、そのような仕事を進んでやれるかどうかにかかっている。その際にもっとも助けになるのが実験精神だとされています。
- 失敗に対する恐れを和らげる
- 実験は失敗を当然と考える
- もし失敗したとしても、失敗の方法を見つけ出すことができる
- よって失敗を恐れなくなる
- 創造性が高まる
- 実験とは、古い知識や論理を新しいものに置き換えること
- 固定観念が破られ、視野が広がり、柔軟性と創造性が高まる
- 自分と現実をコントロールできる
- 実験とは、ある現象をよく観察し、さまざまな条件を人為的につくって仮説を検証するプロセス
- そのため、自分と現実をうまくコントロールできる
実験精神で、いつもやっていることと違うことをすることで変化が起こります。
その変化から選択肢が広がり、いつもと違った感情を抱き、やる気がみなぎってきます。
そしてアイデアが浮かび、結果も変わってくる。
人生一度もミスしないで歩み続けることなんて誰にもできません。
実験の精神でいることで、何事にも挑戦いくことができます。
その、いくつもの実験の成果から自分にあった成功法を見つけ出すことは、先延ばしにしない人生にとって非常に大切なことのようです。
まとめ
以上、「後回し」にしない技術の「実行」についてまとめてみました。
大きな目標を掲げて「達成して見せるぞ!」と決心したとしても、それを実行に移せなかったら意味がありません。
目標達成すると決心し、そして実行する。これがとても重要なことです。
今回のテーマ「実行」のポイント
- 決心は直ちに行動に移す
- 「いま」が始めるベストなタイミング
- 小さな目標をたくさん達成させる
- 始まりと終わりの期限を決めておく
- 失敗ではなく実験と思う
次回は「後回し」にしない技術の実行力「決心、実行、維持」の最後にあたる「維持」についてまとめていきます。
ご興味ある方は、ぜひご覧になってくださいね。
本日もありがとうございました。
後回しにしない技術の実行力「維持」についての記事はこちらへどうぞ